「刺青お断り」を無視したら?

銭湯や温泉などの中には、「刺青のある方はお断り」という看板を掲げているところが少なくありませんが、刺青をした人が制限を無視して、中に入るとどうなるのでしょうか?
これについては、裁判事例があります。2009年に福岡地裁で出された判決では、「入れ墨お断り」とされているのに中に入ったら「建造物侵入罪(刑法130条前段)」、他の顧客への迷惑などを理由に施設から退場を促されても、従わなかった場合は「不退去罪(刑法130条後段)」にあたると言うことで、被告に懲役7ヶ月の実刑判決が言い渡されています。
公衆施設でのこのような入場制限の背景には、刺青がある人は暴力団関係者の確率が高いという認識があります。温泉などの施設としては、刺青のない一般の人々が怖がることなく、安心して施設で楽しんでもらえるようにしたいということで、このような入場制限の対応をとっていると思われます。
また、地方によっては、条例などで入れ墨のある人の特定の場所への立ち入りを禁止している場合があります。兵庫県の神戸市では、「須磨海岸を守り育てる条例」によって、入れ墨を公然と公衆の目に触れさせることが禁止されており、須磨海岸の海水浴場には入れ墨のある人は入ることができないようになっています。鎌倉市などでも、同様の規制が検討されているようです。
このような規制は、海水浴場での風紀の乱れや治安悪化を改善するためのものですが、賛否両論があり、今後の動向が注目されているところでもあります。